保険証更新

保険証の更新について、社会保険事務所からの指示では、基本的に古いのを集めて社会保険事務所(または指定された会場)に持っていき、そこで新しい保険証と交換するということになっている。だが、それでは社労士はまず旧証を取りにお客様のところに出向き、さらに新しいのをもらったらまた渡しに行く、ということになる。しかも、都合のいいときにいきます、などと悠長に構えているわけにはいかず、短い期間にすべての客先を2度回るということになる。
とてもこれではやっていられないので、社会保険事務所に話をして、先に新しい保険証を交付を受けてそれをお客様に渡して、古いほうが集まり次第返納するということにした。たとえ数日であっても、手元に保険証がなくなる、ということを不安に思う人はけっこういるもので、事業所で保険証を集めるときに、その場で新しい保険証を渡すことができれば、その不安がなくなり、たいへん都合がよい。
任意継続被保険者には、納付書といっしょに新しい保険証が届き、旧証は郵送で返納するという扱いにしているのだから、一般の事業所もそのようにすれば、大きな会場を何日も借りて交換を行うより、ずいぶん経費節減になるし、事業所の負担も少なくなるのに。
社会保険事務所としては、旧証の返納が進まないのを恐れているのかもしれないが、どっちにしろ古い保険証は3月末で使用できなくなるのである。古いのを持ってこなければ新しいのを渡さないぞ、というやり方には、どうも「交付してやる」という役所らしい意識を感じる。証更新なんて、完全に役所の都合で、事業所からすれば手間以外になにものでもないんだが。